シュテアネンゼンガ―

カトリックは何かと寄付を求めます

シュテアンジンガ― – Sternsinger
1月6日はドイツで Heilige Drei Könige (ハイリゲ・ドライ・ケェーニゲ) と呼ばれている日です。一部の州は祝日となっていて学校がお休みです。私の住んでいるNRW州ではお休みになりません。この日にドイツ語圏でシュテアンジンガ― (Stern = 星 と Singer=歌手) と呼ばれる4人組の子供たちが家々を回りクリスマスソングを歌います。内訳は3人の博士 (ドイツ語では3人の王と呼ばれている) と大きな星を持った子供が一人です。博士の名前はCaspar (カスパー)、Melchior (メルヒオア)とBalthasar (バルタザー)です。シュテアンジンガ―というのはキリスト教、カトリック派の催しものです。そのため、Messdiener (メスディーナー) と呼ばれているミサのお手伝いをする子供達が主に駆り出されます。子供たちが回るルートはあらかじめ決まっており、主に町の教会に所属している人の家や店だけを回ります。彼らの所でクリスマスソングを歌い、神の祝福を受ける事が出来るるシールをドアの上に貼り、寄付を回収します。シールには “20*C+M+B+21” (最初と最後の数字は西暦を表しています) と書いています。CMB とはラテン語の Christus mansionem benedicat の略です。日本語訳は “キリストがこの家を祝福しますように” です。昔はチョークでこれらの文字を書いていたのですが、チョークで書きやすいレンガの壁も減っている事からシールを貼るようになりました。シールは一度教会で神父などが祈りを捧げて、神の加護が付与されているそうです。古い家が多い町では今でも祝福をチョークで書いてあるそうです。そのような所ではチョークに祝福を与えるらしいです。
漫画で出て来ている2020年の寄付の額は主にドイツ語圏内 (スイスやベルギーなど) で集まったものです。今年2021年ははコロナ禍のため、どのような形で家々を回るか各教会に任されています。

ハイリゲ・ドライ・ケェーニゲ – Heilige Drei Könige
漫画にも描いている通り、聖書のお話が起源の催しです。キリスト教で救世主とされるイエス・キリストの誕生を予兆する星に導かれて東方の三博士がイエス・キリストの誕生を拝みに来るという物語です。聖書には東方の博士/賢者となっています。しかし、世界全てが誕生を祝福したとするために、彼らの出身国がアフリカ、ヨーロッパ、アジアであるという話を後から加わえました。イエス・キリストの誕生を祝うために持ってきた貢物が三つであったため博士の数が3人という事になったそうです。

貢物の一つ乳香 (にゅうこう) とはムクロジ目カンラン科ボスウェリア属の樹木から分泌される樹脂のこと。乳香の名は、その乳白色の色に由来する。古くからこの樹脂の塊を焚いて香とし、または香水などに使用する香料の原料として利用されている。香以外にも中医薬・漢方薬としても用いられ、鎮痛、止血、筋肉の攣縮攣急の緩和といった効能があるとされる。また、多く流通している南アラビア地域では、唾液分泌の促進やリラクゼーションのために乳香樹脂をガムのように噛むことがある。
そして、没薬 (もつやく) とはムクロジ目カンラン科コンミフォラ属 (ミルラノキ属)の各種樹木から分泌される、赤褐色の植物性ゴム樹脂のことである。古くから香として焚いて使用されていた記録が残されている。また、殺菌作用を持つことが知られており、鎮静薬、鎮痛薬としても使用されていた。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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